『足の長い蜘蛛』


ゆっくり歩きたいと思った
自分のペースで
誰にも邪魔されることなく
ただ
歩きたいと思った

小さな部屋に寝そべって
散らかった床を見ていると
足の長い蜘蛛が
のそのそと通り過ぎる
細い糸のようなその足は
宙に浮いているようで
きっとしっかり地面を掴んでいるんだろう

私は
そんな人になりたいと思った
ふわふわと自然体で
でも
「自分」を持った人間に
なりたいと思った